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事故には産業事故、交通事故、火災爆発事故など様々あります。
これらを事故鑑定するにあたって、鑑識的な活動をする作業員の観察結果、有識者の相互の検討などを経て結論が出るようです


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電車事故について



2005年4月25日午前9時19分ごろ、兵庫県尼崎市の JR 宝塚線・塚口 - 尼崎駅のカーブで、7両編成の電車が脱線、1、2両目が近くのマンションに激突し、乗客と運転手合わせて107人が死亡、555人が重軽傷を負った大事故が発生した。
この事故では、現場観察の結果次に列記する事項が明らかとなった。
電車が線路から逸脱していった位置が痕跡から判明し、マンションとの衝突位置を考慮すると、電車が速度超過によって遠心力で逸脱しても何らおかしくないことが判明した。(電車が脱線する原因は速度超過以外にも多数あるが、今回の事故調査委員会の調査結果では、速度超過によって遠心力の作用で脱線したとの結論になったようである。上図参照)
事故直前の電車の速度は現場の状況から 100 km/h を超える高速度であった。
この事故の直前に、当該電車が直前の駅で停止位置を大きくオーバーランしたが、これは運転者のミスであり、脱線したこととは物理的に無関係であったことが判明している。 以上のことから、「速度超過が原因で、電車が軌道をはづれた単純な事故であった」ことが明らかとなった。

ところでフェイルセーフ (fail safe) なる言葉を知っていますか。
パーソナルカタカナ語辞典によれば次のように記述されている。

■フェイルセーフ (fail safe)
《機》事故や故障のときに働く安全装置。システムの一部が故障しても全体として安全な方向に働き大事故を防ぐしくみ、フェイルセーフはフェールセイフとも
本件事故が発生したカーブに、フェイルセーフ(fail safe)となる自動列車停止装置 ATS が付いていたら、107人の死亡者、555人の重軽傷者は出なかったことになる。

曲線運動している物体がある速度を超えることによって遠心力で軌道を逸脱する現象は、高校生レベルの物理の知識で十分理解できることである。(再度下図を参照されたい。)

今回の事故現場では、電車がある一定の速度を超えると、軌道を逸脱する危険な場所であることが十分分かっていた。さらに、電車が軌道を逸脱したら大惨事になることも分かっていたことが明らかである。

このことに JR はなんと答えるのだろうか。

まさか、「お金が無いので、脱線・転覆して何人死んでもかまわない、そのときはそのときで誰か他の人間の責任にしようと考えていた。第一、今回の事故現場では今まで事故がなかったじゃないか。」とは多くの死者が出てしまってからでは言えないよね。

最近事故から2年以上経過して、やっと、「ATS が付いていたら、このような大惨事にはならなかった。」との見解を JR が発表したらしい。

ところで、業務上過失罪などの犯罪は、結果が予測できた場合について適用される(罰することができる)ことになっている。つまり、犯罪者の候補者(被疑者)が大惨事になることが分からなかった場合は業務上過失の罪名は付けられないことになっている。このことを予見性の有無と言うが、予測どおり JR は 「予測してなかった、そんなことになるとは夢にも思わなかった。」(だから無罪だ) と言い出している。

ここであらためて下図を見てみよう。速度(V)で進行してきた電車が遠心力の方向に線路上から逸脱して行って、マンションに衝突したもので、大惨事ではあるが物理的には単純な事故であることが分かると思う。

なお、電車が脱線するメカニズムは遠心力だけではなく、車両のブレーキのアンバランス、線路の不具合など色々あるが、事故調査委員会の現場調査などによって、今回の事故は速度超過による遠心力が原因であることが明確になっている。

さて、平成20年9月における途中経過は、次のように JR にとって都合のよい方向に向かっているようである。

関係者の処分は、警察から検察庁への書類送検され、今後検察当局が関係人の過失の有無を見極めて、起訴するかどうかを決める。(不起訴もあり得る。 )
一方、JR 側は、捜査の結果は真摯に受け止める。しかし、今の仕事をつづけさせてほしい。
もし、今回の事故が不起訴に終ったら、とても納得がいくものではない。100 人を超える死者(犠牲者)にはなんと言えば良いのか。その場合は、難しいと言いながら、不明である事例を次から次へ持ち出して、結局不明であると逃げてしまう学者や政治家の判断と同じである。判断になんら責任を取らない人種である。

しかし、これは刑事責任を追求する場合の話である。

では一般的な世の中での判断はどうであろうか。

単純な遠心力による危険性も見通せない能力のなさが露呈されたことになる。しかし、それでも今の仕事を続けさせてほしいとはよく言うものだ。
「今回は100人程度が死んだだけだから、もう一度私にやらせて。」と言ってることになるが、これでいいのかな。
それから検察側の人に一言。法律上起訴が難しいといっているあなたは、法律が一体誰のためにあるのか考えたことがありますか。もし、どうしても難しいと言いはるのなら、どうして法律の方を変えようとしないのかな。

あ、分かった。「法律を変えることも難しい。」と言ってるんだ。



鑑定料は通常30万円程です。簡単な案件なら10万円程の場合もあります。


工学鑑定センター 本橋 誠
〒362-0804
埼玉県北足立郡伊奈町本町1丁目358番地
TEL & FAX 048-722-2930

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